ヤツボシハンミョウ Cicindela aurulenta


体長およそ15mm。近年は国内でも西表島で記録されているが、 西表島で見つかっているのは。Cicindela batesiという学名で別種にされることもある台湾産。 ここで紹介するタイ産の個体とは斑紋の色や上唇に明らかな違いが見られる。
取り上げた個体は2006年の9月、とあるショップのホームページに 「タイ産ハンミョウ」という名称で販売されていた。
エンマハンミョウを除き、こうした一般的な外国産ハンミョウが売りに出されていることはあまり無く 興味をひかれ早速、自宅からそう遠くないそのショップに行ってみた。 最初は2〜3個体くらいの入荷だろうと思っていたが、実際には7〜8個体販売されていた。 ただ、そのほとんどはメス個体でオスは2個体のみだった。 ためしということで１オス２メス購入した。 ハンミョウたちは１匹ずつヤシガラマットの入った容器に入れられていたが、 この容器では産卵が出来ないのは目に見えているので、 帰宅後、1ペアをすぐに砂と赤土をブレンドしたものを入れた容器に移した。 また、別のメスは砂だけの容器に移した。
数日後、残念ながらオス個体は死亡してしまったが、メスはどちらも産卵しており、 2週間ほど経つと1齢幼虫が顔を出し始めた。 ただし、孵化状況は赤土と砂をブレンドしたものの方が圧倒的に良いようだった。
幼虫たちは26℃に加温したワーディアンケース内で飼育し、餌として適したサイズのイエコオロギを与えた。
2齢幼虫から15mm径の試験管での個別飼育に切り替え、3齢になったものから砂のみの飼育材を入れた 21mm径の試験管飼育に変更したところ、12月には羽化するものも現れた。
産卵（2006年9月23日）

容器脇に産卵していた（2006年9月23日）

孵化の状況（2006年9月30日）

3令幼虫

蛹化した（2006年12月4日）

羽化直後（2006年12月16日）

羽化1日後（2006年12月17日）